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FTO 仕事は忙しい人に頼め(頼もう!)


あまり表題とは関係ないのですが、最近はFTOの依頼が殺到しています。月に、大小問わず、依頼者の国を問わずです。

FTOで要求される業務量は本当にさまざまです。FTOに限らず全ての仕事についてですが、私共は、一生懸命仕事はするのは最低限行うべき当然のことですが、常に費用対効果の高い仕事を心掛けています。お客様の投下「費用」に対して得られる「効果」が高いのが、優れた仕事(の一つ)だと思います。

費用対効果が低い仕事に対する需要は低いため、費用対効果が低い仕事が淘汰されるのは、資本主義的には必然なのかもしれません(世知辛いですが)。これは、事務所であっても、企業であっても、また、個人レベルでも同じことが言えるようです。あのシャープでさえ危機が騒がれていますし、東芝しかりですし、ブラックベリーもそうですし、三洋はすでにないようです。

なので、結局、毎年、同じ仕事を同じペースでしているだけでは事務所としても個人としてもやはり十分ではなく、自分で目標を定めて、でも、自分のペースでいいので、自分の仕事の性質に合わせて、自分を向上させていくことが、大事なのでしょう。このような努力を怠らずにいる人やその集まりである事務所は、仕事に困らないと思いますし、なにより、周囲に成長の手助けをしてもらえることも多いかと思われます。昔は、足りないところを、厚かましくもありがたく、ここをなんとかしろと要求する上司やわざわざ指摘してくれるお客様がいたりしたものですが、最近ではそんなおせっかいな人は減っていますので、個人がプロフェッショナルとして、自分で意識的にせざるを得ないわけです。

そして、仕事は忙しい人に頼め、ということがよく言われますが、その通りだと思います。仕事が忙しい人は、無駄なことをしない、というより、する時間がないからです。

先日、勿論、内容は言えませんが、FTO関連の質問が10個ほど外国の依頼者から送られてきました。明文では書いていませんが、目的は日本でのFTO確保であると理解しえます。当然、全ての質問に応えることが期待されているわけです。

ただ、いくつかの質問は、日本法におけるクレーム解釈に関するもので、比較的に、即答できるものです。残りの質問は、補正の適法性やサポート要件といった明細書をすべて読まない限り結論が出せないものです。

しかし、クレーム解釈に関する質問に対する回答を検討した時点で、これがもし想定どおり、FTO確保のための質問であるならば、とりあえず、すでに望ましい結論(つまり、非侵害)が得られていると思われました。このような場合には、敢えて、明細書をすべて読まない限り結論が出せない質問については、検討を中断します。つまり、お客様から要求された質問について、敢えて、すべて答えないわけです。

その代わりに、クライアントとしてはメールを書きます。つまり、クレーム解釈に関する質問に対する回答までを記載し、もしこれが、もしFTO確保のための質問であるならば、これまでの回答で、すでに望ましい結論(つまり、非侵害)が一定程度得られていると思われるので、最も効果的にクライアントのために働くという観点からは、敢えて明細書の完全レビューを行うことが要求される質問に時間を費やす必要がお客様にとって無いともいえるので、ここで一旦作業を中断するけれども、必要なら、もちろん、残りの質問に対する回答も検討するので教えてくれ、と伝えあるわけです。

その結果、まさにそれが我々の望んでいる仕事だといわれ、ここで案件は、一旦クローズになります。

その結果、すべての質問に答えるものを前提としたクライアントの想定費用より、80%から90%も低い費用(つまり、10~20%)で終えることができました。クライアントとしては、最も費用対効果が優れた仕事と認識してくださいます。さらにトップアージェント扱いで、10日程の期限でしたが、24時間以内に回答ができたので、この点でも、ご評価いただきました。

もちろん、他に仕事が無ければ、本来、すべての質問に答えるように要求されているわけですから、最初から、すべての質問を検討して回答して請求させて頂くこともできたわけで、それは何ら違法でもなく、それが本来の仕事だったわけです。そして、上記のような進め方を思いつかなければ(経験がないと、FTO確保目的とは気づかないこともありますので)、または、思いついたとしても、他に十分な量の仕事がない代理人であれば、おそらく、上記のような進め方はしないと思います。

このように仕事は忙しい人に頼む方が、クライアントとしては費用対効果が高いわけです。そして、事務所側としても、上述の事案とは異なり、困難な問題の検討を避けてはとおれない、きちんと見なければいけない難解な仕事に、きちんと時間が使えるようになるので、こちらの時間の使い方としても、適切な使い方になるといえます。





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