特許事務所と借金
借金というのは、なんとなく、重たいものです。。。普通の人はそう思うと思います。私も、そう思っていました。。。 しかし、事務所の規模を問わず、特許事務所には、借金をしているところは多いと思います。大きいところの方がこの傾向は強いかもしれません。これは最初はとても驚いたことなのですが、今では当たり前とも理解できます。。。 先ず、仕事をしてから、報酬をもらうというビジネスモデルであることが挙げられます。そのような業界は比較的に多いかもしれません。 しかし、これに加え、特許業界では、現地代理人分の立替を先にするのが業界の通例だからです(もちろん、先に立替分を預かるという手もあるのでしょうが、処理が面倒なのか、あまり、一般的ではないように思います。)。先ず、現地代理人に、例えば、20万円を支払い、それを立替費用として、事務所分報酬と合わせて(とはいっても、事務所分報酬と立替費用は分別しないといけませんが。)、お客様に請求します。 なので、現地代理人への支払いが先で、お客様からの振り込みが数か月後なので、この間のキャッシュフローが問題になります。 会社は赤字でもつぶれませんが(スタートアップのベンチャーは10年くらい赤字のこともありますね。)、会社のキャッシュがつきると倒産ですから。 弊所でも年間の立替は、億を超えますので、大手だとそれこそ、何十億単位でしょう。お客様からの支払いに3月かかるとして、3月分をもっておこうとするだけで、その規模になると、数億円のキャッシュが必要になるわけです。これを銀行からの借入で賄うことはむしろ普通だそうです。 弊所はキャッシュフローをやりくりしていてなんとか無借金でやっていますが、他所様が運転資金を借入していることをうかがっても、何ら驚かなくなりました。むしろ、そちらの方がよいのかもしれません(むしろ、当然で、銀行と常日頃仲良くしておいた方がよいという考えもありますので。)。