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よい弁理士とは。。。


月並みですが、よい弁理士であるには、顧客に信頼されることが何よりも大事なことだと思います。

とりわけ困難な仕事は、顧客からの信頼が無ければうまくいかないでしょう。ちょうど、患者からの信頼がある方が治療はうまくいきそうですし、同じようなことは、どこにでもある話です。なので、よい弁理士とは。。。、などとというタイトルにしてみましたが、別に弁理士に限った話ではありませんね。



このような観点から考えると、同じように仕事をしているように見えても、

仕事をする
 → 仕事を通じてお客様の信頼を勝ち取る
 → お客様がますます仕事を依頼したくなる
 → 次の仕事の依頼がくる

という正のスパイラルになる弁理士と、

仕事をする 
 → 仕事を通じてお客様の信頼を勝ち取れない(さらには信頼を失う)
 → お客様が特に仕事を依頼したいとは思わない
 → 次の仕事の依頼がこない

という負のスパイラルになる弁理士と、

二通りあります(本当は二通りではなくて、程度の差があるのだと思います。)。

もちろん、前者は事務所の評判を高めるし、後者は事務所の評判を低くするでしょう。

なので、長期的な成功のためには、信頼を勝ち取れる仕事ができないといけないわけです。

この「仕事を通じて信頼を勝ち取る」という意識を全員がシェアしているチーム(事務所)と、担当者任せになっているチーム(事務所)では、雲泥の差が出ると思います。一人でもこの意識が欠けていると問題です。この意識の欠如が、伝搬すると、お客様の利益が損なわれますし、また、その一人がきっかけで、特定のお客様が不満足になったり、事務所の評価が損なわれることにもなりかねないからです。初めて行ったレストランでたまたま接客してくれた方の感じが悪いと、お店自体に二度と行きたくなくなるかもしれないのと同じですね。

そして、「仕事を通じて信頼を勝ち取る」ためには、(1)実務能力に磨きをかけることはもちろん不可欠ですが、同時に、(2)お客様が望むものを理解すること、お客様の考えを慮ること、も大事です。

例えば、お客様からして、そこまでやらなくてもいいと思われるような作業に不必要な時間をかけて、請求しても、お客様の信頼を勝ち取れません。いくら一生懸命その作業をしたとしてもです。それは単なる自己満足ということになるのでしょう。逆に、ここぞというときには、通常よりも多くの作業を発生させることが重要であることをお客様に伝え承諾を受けた上でそのようにすることも、お客様の信頼を勝ち取る上でとても重要です。もちろん、ここぞというときには、お客様の方から、ここは重要な局面なので、費用が通常よりかかってもいいので、ベストな対応をお願いしたい、と連絡されることも多いわけです。

お客様は、当たり前ですあ、単にコストだとみているわけではなく、もっとも、費用対効果よく、自社の知的財産という「財産」の価値を高めたいと考えているわけです。したがって、どうでもいい作業に無駄と思われる請求を発生させ、本当に大事なときに、とおりいっぺんの仕事しかできなければ、信頼を勝ち取れることはできないでしょう。むしろ、そのような仕事をしていれば、お客様が、表に出すかはともかく、不満が募るでしょう。ただ、意外と自覚のないことも世間には多いのかもしれません。

もちろん、日本中・世界中の弁理士には、それぞれのレベルやステージがあるでしょうから、常に完璧な対応はできないかもしれません。だけど、どの弁理士にでもできることは、すべての出発点として、自分からのコミュニケーション(報告や提案や連絡や請求など、あらゆるコミュニケーション)を受けるお客様が、どのように感じるだろうか、を慮ることは、すぐにでもできそうです。なので、できることから始めるのがよさそうです!(これすら、できないのであれば、そもそも、サービス業には向いていないのかもしれません。)。


電通の中興の祖・吉田秀雄氏も、次の名言を残しています。

9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。


なんだか、説教臭くなりましたが、この意識は大事だと思いますし、事務所として、また、個人として、大事にしていきたいなと思います。。。

今月は、すでに他所様から弊所に移管して頂く話が数社様からいただいております(これは、弊所の方が他所より優れているという趣旨ではありません!)。すでに確定したものもあり、来週から作業が少しあわただしくなりそうです。お客様の信頼に応えられるように、頑張りたいと思います。


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